人材育成サービスを展開する株式会社ラーニングエージェンシーは2020年11月18日、「仕事と感謝に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2020年10月20日~11月4日で、ビジネスパーソン1,087人から回答を得た。これにより、感謝のやり取りと仕事への充実度の関連性が判明した。

5割が「目上の人」に対して感謝を伝えたいと回答

 社会を取り巻く環境が目まぐるしく変化し、働き方が多様化する中、ビジネスパーソンは職場でのコミュニケーションをどのように取っているのだろうか。はじめに、「現在、誰に最も感謝を伝えたいか」を尋ねると、最多となったのは「上司」で32.9%となった。「先輩」の20.4%と合わせると、半数以上が「目上の人」への感謝を伝えたいと感じている結果となった。

8割以上が「相手に感謝を伝えている」ことが判明するも、頻度は「たまに」が最多

 次に、「日頃、職場の人に感謝を伝えているか」を聞いた。すると、約9割が「伝えている」と回答し、多くの人が仕事をするなかで感謝の気持ちを伝えていることが判明した。伝える頻度は、「日々伝えている」が34.5%、「たまに伝えている」が51.7%という結果に。一方で、「ほとんど伝えていない」や「まったく伝えていない」とした人も合わせて13.8%いることがわかった。

「相手に感謝を伝えている人」は相手からも感謝される機会が多い傾向に

 また、感謝を「伝える頻度」と「伝えられる頻度」の関係性を見てみると、「日々伝えている」人は、「相手からも感謝を伝えられている」ことが多く、91.7%にのぼる。反対に、「全く伝えていない」人は、約7割の68.4%が「相手から感謝を伝えられる機会が全くない」と回答した。

「社内で考えや意見を気軽に伝えられる」と感じている人は半数以上

 また、仕事や組織へのポジティブな印象を問う6つの問いに対し、自身に当てはまるものを複数回答で聞いた。該当項目が多いほど、仕事や組織に対してポジティブな印象を持ち、充実しているといえる。結果は、「社内で自分の考えや意見を気軽に伝えられる」が52.7%、「新しい仕事や業務に挑戦してみたい」が42.1%などとなった。一方、「いずれも当てはまらない」とした回答者も、7.5%いることが判明した。

「感謝される機会が多い」人ほど、自身や会社に対してポジティブな印象を持つ

 さらに、「日頃から感謝を伝えられている人」と「伝えられていない人」では、前問の仕事や組織へのポジティブな印象について、どのように違いがあるかを比較した。すると、「日々感謝を伝えられている人」は3~6項目を選択した人が合わせて47.5%と、半数近くになった。

 一方で、「全く伝えられていない人」では、6項目全てを選択した人はおらず、3~5個該当する人も合わせて20%と、日々感謝を伝えらえている人の半数以下となり、大きく差が開いた。この結果から、「相手からの感謝」と「自身の仕事の充実度」には関連性があることが推察できる。

 感謝のやり取りを心がけることで、相手だけでなく自分の仕事に対する充実度も変わってくるようだ。感謝の気持ちを言葉で伝えられる企業文化と組織風土を目指したい。

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HRプロ編集部

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