バランス型ファンド中心、リスク多めのポートフォリオ
小田 初光さん
株式会社トライデント FP事業部長
宮崎県延岡市を拠点に、金融知力普及協会のインストラクターとしても活躍。主な資格はファイナンシャルプランナー、DCアドバイザー、スカラシップアドバイザー。
まだまだ先の長い20代。長期投資での成果を目指すなら、バランス型ファンドを中心に、インフラファンド、アクティブファンド、米国株式にも投資するリスク多めのポートフォリオで資産を増やしましょう。
インフラファンドとは、太陽光発電施設などのインフラ施設に投資するファンドのことで、比較的配当利回りが高いのが特徴。東証一部に上場しているインフラファンドには、約6%の配当金がコンスタントにでている銘柄もあります。
また、米国株式は配当金が狙えるものを選ぶと良いでしょう。例えばコカコーラなど、常に配当を3%以上出し続けている成長企業もあります。
この先使える「投資力」を身に付ける
野尻美江子さん
ファイナンシャルプランナー
書店勤務を経て、ファイナンシャルプランナーに。投資に強く、専門的な知識をわかりやすい言葉で伝えている。ラジオNIKKEIなどにコメンテーターとして出演。個人目線の「すぐ実践できる提案」をモットーに、金融商品の個性や特徴、日常のお金に関する悩みにフォーカスした情報を発信。保有資格は一級FP技能士。
まずは、MRF≒国内債券を取り入れた上記のポートフォリオで投資をスタート。値動きを体感する中で、リスクを高めたくなった場合にはMRFの一部を株式ファンドなどに置き換えることで、新たに投資資金をねん出することなく第2の矢を放つこともできるでしょう。
そのうえで、運用期間が十分長いものの、この先たくさんの不確実なライフイベントが想定される20代独身には、柔軟性とともにこの先ずっと使える「投資力」を身につける意識を持った投資デビューをおすすめしたいと思います。
これからの投資の軸となるファンドをおさえつつ、米国に集中したファンドや(のちに、ナスダックやGAFA中心のファンドに投資するのも良いでしょう)、日本株式のなかでも為替や世界経済の影響を比較的受けにくいとされる新興市場のアクティブ型ファンドなど、株式に投資するものは同じ比率で買うことで値動きの違いをはっきり体感できるはずです。