バイオプラスチックの長期的な普及拡大に期待
環境面で優れるバイオプラスチックの開発にはすでに世界中の大手企業が参入しています。米国のデュポン、ネイチャーワークス、フランスのトタル、ドイツのBASF、イタリアのノバモント、ほかにもオランダ、中国、インド、ブラジルの企業がプラントを建設しています。
日本でもカネカ(4118)、三菱ケミカルHD(4188)、ユニチカ(3103)、東洋紡(3101)、ダイセル(4202)が長年にわたって研究開発を手がけています。
バイオプラスチックは環境面では優れていますが、製造コストが高いためなかなか利用は進んでいません。日本の年間の使用量は4万トンで、プラスチック使用量の0.4%程度にとどまっています。世界でも1%以下と見られています。
それでもバイオプラスチックの開発や利用を後押しする動きは強まっています。日本はCO2削減の観点からバイオマスプラスチックの研究、普及のための実証実験を政府が支援しています。またグローバルな知名度の高い企業も、ESG(環境、社会、ガバナンス)の観点から従来からのプラスチックの使用をサステイナブルな材料に切り替えようとしています。
バイオマスプラスチックの技術的なブレイクスルーと、長期的な観点に立った普及拡大に注目しています。