2020年上半期の全米レコード売上が、CDの売上を逆転した。
ストリーミング市場の台頭によりCDが衰退しているのはご存じの通りだが、レコードはしぶとく4%のシェアを維持しており、2020年も対前年比4%増。
CDが対前年比48%減少だったことに比べると大健闘。CDの売り上げ1億2990万ドル(137憶円)に対し、レコードの売り上げ2億3210万ドル(246億円)、30年以上ぶりの大逆転現象である。
とはいえ、圧倒的シェアを占めるのは、アップルミュージックやスポティファイなどのストリーミング市場であり、こちらは12%増の48億ドル。
市場全体ではストリーミングが9割以上を占めている。
一方、日本の市場は、2019年時点で、CDを含む音楽ソフトの市場は2291憶円、ストリーミングは706億円となっており、物理的媒体が優位となっている。
これは、日本独特のCDについている握手券により、CDの売り上げが今も維持されていると考えられる。
しかし、コロナ禍の中で、数々のファンクラブイベントなどが中止になり、今後は大きく変わっていくものと考えられる。
そもそも音楽ビジネスでは、新人を発掘し、訓練・育成し、デビューさせ、その後プロモーションやライブ活動を行い、大量のCDを売るというビジネスモデルが長年行われてきた。
もともとライブは、CDを売るためのプロモーションであり、ファンクラブもそれに付随するものとして存在してきた。