手軽に銀に投資するならETF
金より値動きが激しい銀に投資すれば、うまくいけば短期間で大きな利益をあげることができます。もちろん、短期間で大きな損失が出てしまう可能性と隣り合わせなので、扱いにはじゅうぶん気をつける必要があります。
銀に投資する最も手軽で便利な方法が「ETF」です。
ETFは投資信託の一種で、株式と同じように証券会社で買うことができます。
2020年7月現在、東京証券取引所には銀に投資するETFが2本上場しています。
純銀上場信託(現物国内保管型)(1542)
WisdomTree 銀上場投資信託(1673)
それぞれのETFを比較してみましょう(図表5)。
※データは2020年7月28日時点
出所:日本取引所グループ
取引のしやすさなら『純銀上場信託』(現物国内保管型)
『純銀上場信託』を運用するのは三菱UFJ信託銀行です。同社のETF『純金上場信託』に「金の果実」という愛称がつけられているように、こちらは「銀の果実」という愛称があります。「金の果実」と同じく、ETFと引き換えに本物の銀を受け取ることもできるのが大きな特徴です。
最低買付金額は8080円と、1万円以下で投資できるのも魅力。売買のしやすさに大きく関わるマーケットメイク制度があるのも強みといえます。
※「マーケットメイク制度」については、東京証券取引所の永井庸介さんのインタビューをご覧ください。
信託報酬の安さで選ぶなら『WisdomTree 銀上場投資信託』
『WisdomTree 銀上場投資信託』は外国籍のETFで、ウィズダムツリー・マネジメント・ジャージー・リミテッドという会社が運用しています。
平均売買高が相対的に小さく、マーケットメイク制度の適用外のため、場合によっては「買いたい価格で買えない」という事態も起きるかもしれません。
一方で、信託報酬は年0.49%で『純銀上場信託』より安いので、長期保有に向いているETFといえそうです。
先ほども書きましたが、銀は短期間に大きな値上がりも、大きな値下がりもありうる貴金属です。筆者も2013年の銀の大暴落で痛い目にあいました。
投資する際には、銀の特性をじゅうぶん理解したうえで行うことが大切だと思います。