会議のやり方が変わると、会社そのものの在り方も変わることになる

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 コロナ禍でテレワークが進み、上司・部下および会社内のコミュニケーションのスタイルも徐々に変わってきている。

 テレワークでは、同じ社内で過ごす時間が急速に短くなり、もちろん「飲みニケーション」はなし。

 部下や上司の顔を見るのは、ZOOMやTEAMSといったネットを通じたコミュニケーション時に限られる。そのため、普段の部下や上司、同僚の状態を観察したり、把握することは極めて難しくなる。

 今年の新入社員に至っては、入社した日からテレワークの人もいるはずだ。

 彼らは、社内の人ともほとんど会うこともなく、何だかよく分からぬまま、仕事を進めていかねばならない。

 暗黙知で仕事を進める傾向の強い日本人にとって、暗黙知が成立している相手とならテレワークが成立しても、暗黙知が成立していない相手には、テレワークは機能しづらい。

 また当初暗黙知が成立していたとしても、テレワークでのコミュニケーションだけになると、徐々に暗黙知は低減してくると思われる。

 新入社員のテレワークが機能しないのはまだしも、我々もそのうち機能しなくなる可能性も大いにある。

 さらに心配なのは、日本語が非常にハイコンテキストな言語であると言うことである。

 ハイコンテキストな言語とは、会話している者同士が、ある程度暗黙知を意識しながら話を進めるものである。