新規事業を成功させるには、すでに存在するベンチャーのビジネスモデルを全部頭に入れることが先決だ

 リーマンショックから世間が立ち直り始めた2013年くらいから、大企業も新規事業を模索し始めた。

 CVC(Corporate Venture Capital)を創設したり、シリコンバレーに人材を派遣したり、様々な打ち手を打っている。

 毎度のことだが、これは2000年から何度も見てきた光景であり、景気の鈍化と共にしりすぼみになるわけだが、今回のコロナ禍では思いの外、新規事業の検討は続くのではないかと思っている。

BCGダイヤモンド

 企業は、創業期→成長期→優位性確立期→効率性追求期というサイクルで回っている。

 これは、私が4年半ほどお世話になったBCG(ボストンコンサルティンググループ)のBCGダイヤモンドという概念である。

 このBCGダイヤモンドは、BCGポートフォリオや累積経験カーブに比べると、やや地味であり、あまり使う人がいないのであるが、私は大好きなコンセプトの一つだ。

 成長期はワンマンでガンガン引っ張って行けばいいのだが、優位性確立期になると差別化が必要になる。すなわち戦略が必要だ。

 しかし、そのフェーズが終わると優勝劣敗がはっきりしてくるので、効率化を促進することでキャッシュを生み出すフェーズとなる。

 そして再び創業期になる。