あらためて認識されたペットの重要性

 世界株式が大幅な調整に見舞われるなか『ぽちたま』が健闘している背景には、“ペットの家族化”があります。近年ではペットを家族同然に可愛がり、人間と同レベルの商品・サービスを与える傾向が強まっています。ウイルスがまん延し、外出自粛を余儀なくされたからといって、家族同然のペットにエサをあげるのを止める……といったことは考えにくいでしょう。

 むしろ新型コロナウイルスの影響で人間同士の接触が制限されている今、ペットとのふれあいで心を癒し、ストレスを軽減させたいと考える人は増加しています。ペットの重要性があらためて認識され、ペットを大事にする人が増えれば、ペット関連消費の高級化が進む可能性もあるでしょう。

猫近年ではペットを家族同然に可愛がり、人間と同レベルの商品・サービスを与える傾向が強まっている

 例えば『ぽちたま』の組み入れ銘柄でもあるフレッシュペット社は、米国の高級ペットフードメーカーです。新鮮な天然素材を使用して健康に配慮した犬猫用のフードを製造しており、北米全域に小売店を展開しています。

 同社の株価は、3月の後半こそコロナショックの影響で一時的に下落したものの、4月末には下落前の価格を上回る水準にまで回復しました。ペットの長寿化や飼い主の健康管理意識などの高まりをドライバーに、今後も成長が期待できる企業として注目されています。

新興国でもペット関連市場は拡大の見込み

 日本や米国など先進国だけでなく、今後は新興国でもペットを飼う人が増えていく見込みです。日本で高度経済成長期以降、国民の生活水準が上昇するのに伴ってペットフード市場規模が拡大したのと同様に、中間所得層の増加しつつある新興国でも、これからペット関連市場は伸びていくでしょう。

 世界的にペットを家族同然に思う人が増えれば、ペットの生活維持にかかる消費は、人間の生活必需品と同様に欠かせない支出となります。ペット関連市場が、食料品や日用品と並ぶ不況に強い投資テーマとして注目される日もそう遠くないかもしれません。

  銘柄名 国・地域名
1 IDEXX LABORATORIES INC アメリカ
2 ZOETIS INC アメリカ
3 DECHRA PHARMACEUTICALS PLC イギリス
4 CHEWY INC – CLASS A アメリカ
5 NESTLE SA-REGISTERED スイス
6 アニコム ホールディングス 日本
7 TRACTOR SUPPLY COMPANY アメリカ
8 FRESHPET INC アメリカ
9 NEOGEN CORP アメリカ
10 PETIQ INC アメリカ

2020年4月30日時点