在宅勤務やリモート学習の増加が追い風

 『サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)』の好調な推移の背景には、在宅勤務や、リモート学習の増加があると考えられます。

 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、日本では4月16日から全国に緊急事態宣言が発令されました。海外でもロックダウンなどを行う国が相次いでいます。緊急事態宣言やロックダウンで外出が制限され、教育機関が休校となった結果、自宅から仕事をしたり、授業に参加する人が増えています。

 企業が在宅勤務の体制を整えたり、教育機関がリモート学習のシステムを導入する際には、サイバーセキュリティ対策が欠かせません。新しいセキュリティソフトを購入したり、より高度なセキュリティ機能を有するサービスに乗り換えるケースもあるでしょう。

 例えば『サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)』の組み入れ銘柄の一つである「ゼットスケーラー」は、クラウド型のセキュリティサービスを提供する米国企業です。同社のサービスは公的機関にも採用された実績があり、低コストで高速な通信が特徴。

 2018年3月に上場したばかりのまだ新しい企業ですが、2019年7月には上場価格の2倍以上の高値をつけました。コロナショックを受け一時は大きく株価を下げましたが、2020年5月8日現在、すでにコロナショック前を上回る水準まで回復しています。

 サイバー攻撃の増加などで以前から好調であったサイバーセキュリティ関連企業が、コロナショックの追い風を受け、ますます勢いを増しているともいえるでしょう。

これからの社会を支えるインフラに

 2021年には、東京オリンピック・パラリンピックが予定されています。交通の混雑が見込まれることから、オリンピック・パラリンピックの開催期間は在宅勤務を推奨する企業もあるそうです。

 加えて日本では、“働き方改革”が推進されています。コロナウイルスの感染が終息し、オリンピック・パラリンピックが閉会した後も、在宅勤務などの柔軟な働き方の実現に取り組む企業は多いでしょう。これからの社会を支える一種のインフラとして、サイバーセキュリティに注目してみるのも面白そうです。

組み入れ上位10銘柄

  銘柄名 国・地域名
1 クラウドストライク・ホールディングス アメリカ
2 ゼットスケーラー アメリカ
3 マイクロソフト アメリカ
4 オクタ アメリカ
5 アマゾン・ドット・コム アメリカ
6 スプランク アメリカ
7 ベリサイン アメリカ
8 サムスン電子 韓国
9 アルファベット アメリカ
10 フェア・アイザック アメリカ

2020年3月31日現在