投資信託の「繰上償還」とは
投資信託の「繰上償還」とは、ファンドの設定時に決められた信託期間前に償還が行われることです。
信託期間を定めていないファンドでも、ファンドが繰上償還されることがあります。繰上償還の判断は運用会社が行います。繰上償還が行われると信託期間が終了し、その時点の純資産総額から費用を引いた金額を、投資口数に応じてファンドの保有者に分配します。
一般的に繰上償還を行う場合は、ファンド保有者に事前に繰上償還の公告を行い、賛否を問います。反対が3分の1を超えると繰上償還ができません。
繰上償還の条件は目論見書をチェック
繰上償還の条件についても、目論見書の申し込みメモに記載されています。繰上償還の項目に、「ファンドの受益権の残存口数が30億口を下回った場合等には、繰上償還となる場合があります。」などと条件が記載されています。
繰上償還を行う主な理由と繰上償還後
繰上償還を行う主な理由は、受益権口数や純資産総額の減少などにより、ファンド設定時の運用方針に沿った運用が困難になることです。
「繰上償還」はファンドの運用自体が終了しますので、その時点で損益が確定します(大半は損失確定)。
「繰上償還」の場合は償還時点で損益が確定
「販売停止」「募集停止」は停止の時点で運用を終了しませんのですぐに損益が確定するわけではありませんが、「繰上償還」の場合は償還時点で損益が確定します。
以上、「販売停止」「募集停止」と「繰上償還」の違いについて説明をいたしました。