ETFの取引は1口単位がほとんど

 ETFは、株取引と同じように取引単位が設定されています。取引単位は1口単位のものがほとんどですが、10口、100口、なかには1000口単位のETFもあります。

 注文は取引単位で行いますので、少額投資をしたい方は、同じ指数に連動するETFの中で取引単位が小さいもの、取引価格が小さいものを選択するといいでしょう。

 また取引単位があるため、ドル・コスト平均法に基づいて毎月同じ金額を投資することは厳密にはできません。ただし、取引単位が1口で取引価格が小さいETFなら、毎月の投資金額のばらつきをある程度抑えることができます。

ETFの値動きイメージ

コストの低さはETFの魅力の1つ

 ETFのコストには、「売買手数料」と「信託報酬」の2つがあります

 「売買手数料」は、一般的な投資信託の購入手数料にあたります。一般的な投資信託の場合、投資信託ごとに購入手数料が設定されていますが、ETFの売買手数料は株の売買手数料と同様に各証券会社が設定しています。ですから、1つの証券会社のなかで、AというETFとBというETFの間で売買手数料が異なることはありません。

 もう1つのコストである「信託報酬」は、一般的な投資信託同様、個々のETFにより異なります。ETFは指数に連動したインデックス運用なので、信託報酬は1%未満とかなり低く抑えられています。なかには0.1%以下のものもあります。

 長期の運用をする場合、信託報酬は掛け算でコストが膨らんでいきます。信託報酬が高いものはその分運用成果を押し下げます。信託報酬の低さはETFの魅力の1つです。

信託報酬のコスト比較

ETFを資産形成の選択肢に

 以上、ETFの特徴について一般的な投資信託や株式投資と比較しながらみてきました。

 ETFは、取引単位がありますので一般的な投資信託に比べドル・コスト平均法を使った積立投資がやりづらいという若干のデメリットがありますが、取引価格を確認しながら取引ができる点、信託報酬が一般的な投資信託に比べて低い点などメリットも多い金融商品です。これからの資産形成のための選択肢の1つとして検討されてはいかがでしょか。

 次回は、ターゲットイヤー型やテーマ型などの投資信託についてみていきます。