転売ヤーの「活躍」でマスク不足が深刻に。転売ヤーはダフ屋と同じ。徹底的に規制する必要がある

 新型コロナウイルス騒ぎが始まって約2か月。感染の心配であるうえ様々なイベントが中止になり、不安や不満がたまっている方がは多いのではないだろうか。

 なかでも最も世間を怒らせた存在は、騒ぎを利用しさらに悪化させることで大きな利益を懐に入れた「転売ヤー」ではないだろうか。

 2月に入ってから、普段はいくらでも買えるマスクが店頭からきれいに消えていた。さらに、2月27日にトイレットペーパーが不足するというデマが流れ、トイレットペーパーまで店頭から消えた。

 その一方で、ヤフオクやメルカリで定価の10倍以上のぼったくり価格で、マスクが出品されていた。一時的に店頭から消えたトイレットペーパーまでが、後を追うように高額出品された。

 ネット上で高額で売られていたマスクやトイレットペーパーは、店頭に出たなけなしの商品を高額転売目的で購入し、転売していたものだ。

 2月末から政府は規制の動きを見せ始め、マスクの高額転売は収束の方向のようだ。しかし、多くの人は釈然としないものを感じているだろう。

そもそも転売ヤーとは

 転売ヤーとは商品を自分で使用や所有をするつもりがないのに購入し、買った値段より高く販売している人々のことだ。

 単に商品を右から左に流すだけで、自身では全く付加価値をつけていない。商品を仕入れてマージンを乗せて売るという意味では、商社や問屋と似たような存在と思っている人がいるかもしれないが、商社や問屋は転売ヤーとは本質的に異なる。

 商社は貿易実務、営業活動の代行などを行うし、問屋があることで小売店は必要数だけ仕入れることができる。何らかの役割を果たしている。

 これに対し、転売ヤーは普通の消費者が普通の店で普通に買えるものを定価で買って、消費者に高額販売しているだけである。

 元々、消費者は普通の店で普通に買い物ができる。転売ヤーは、消費者にとっても、商店にとっても、メーカーにとってもまったく不要の存在である。