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 積水ハウス株式会社は2019年9月、社内規則や福利厚生制度の適用範囲を、異性婚の配偶者と同等の関係にある「異性事実婚」や「同性パートナー」にも拡大する「異性事実婚・同性パートナー人事登録制度」を新設すると発表した。ダイバーシティを推進している同社は、今回の制度改定により、様々な背景や個性を持つ従業員同士が違いを認め合い、能力を最大限に発揮する組織を目指すとしている。

 深刻化する人手不足を背景に、人事制度や福利厚生制度の見直しを進める企業が増加傾向にある昨今。積水ハウス株式会社は、大手住宅メーカー初の取り組みとなる人事制度改革を実施した。今回、新設したのは「異性事実婚・同性パートナー人事登録制度」。2019年11月1日から運用を開始している。

 適用される社内規則や制度は、結婚や忌引時における休暇関連や家族手当を支給する手当関連、また慶弔見舞金などの福利厚生関連だ。異性と事実婚関係にある社員や同性パートナーがいる社員は、これにより異性婚と概ね同等の処遇を受けられることになる。

 2006年、積水ハウスグループは人事基本方針として「女性活躍の推進」「多様な働き方、ワーク・ライフ・バランスの推進」「多様な人材の活用」を3つの柱とする「人材サステナビリティ」を宣言した。従業員と企業がともに持続して成長を図れる環境作りに注力しており、「『わが家』を世界一幸せな場所にする」というビジョンを掲げている。

「顧客に幸せを提供する従業員も幸せであるべき」という考えのもと、これまでにも女性従業員の活躍を推進する制度や、男性従業員に対する特別育児休業制度「イクメン休業」などの制度改革にも積極的に取り組んできた。今回の人事制度を新設するにあたっては、LGBTなどの性的マイノリティに関する社内研修などを行い、理解醸成にも努めたと言う。

 家族の在り方が多様化している中、性的指向や性自認に関わらず、誰もが自分らしく生き、安心して働ける社会と組織の実現を目指していくことが、今後すべての企業に求められるだろう。

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HRプロ編集部
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