「ウォー、サミーが100万ウォン超えだって」
すさまじい寒波に見舞われた1月19日午後。ソウルのコーヒーショップでスマートフォン片手にニュースをチェックしていた韓国人ビジネスマンの知人がこう声を張り上げた。
1株120万ウォンは期待できそう
「サミー」とは、米国などの投資家の間でのサムスン電子の呼称だ。
この日、午後3時前、韓国証券取引所に上場しているサムスン電子の株価が一時的とはいえ初めて100万ウォンを突破した。
「120万ウォンまでは期待できる」
「先行き業績を見るとこれがピークで危ない」
絶好調の韓国証券市場周辺では、1月28日に控えた決算発表を前に、サムスン電子の話題で持ち切りだ。
「ジョブズ効果」――サムスン電子の株価が100万ウォンを超えたことに対して、韓国の証券街からはこんな解説が聞こえてきた。
サムスン電子の株価が最高値をつけた19日の直前、アップルは2つの発表で注目を集めた。
1つは、CEO(最高経営責任者)であるスティーブ・ジョブズ氏の病気休養の発表。もう1つは、2010年10-12月期の純利益が事前のアナリスト予想を上回る60億ドルに達したという業績発表だった。
サムスン電子とアップルには、大口取引先であり、ライバルという両面の関係がある。