「クリーニングデイ(Cleaning Day)」をご存知だろうか?
「ムーミン」やサンタクロースの国として知られているフィンランドで2012年からスタートしたリサイクル・カルチャー・イベントで、年2回、5月の第4週と8月最終週の土曜日に開催されている。フィンランドではこの両日、許可を得ることなくフリマが開催できる。
当初は3人の若者の発案によってヘルシンキで始まったゲリラ的な活動だったが、4年足らずで5000会場以上が参加する人気イベントに成長した。2014年には日本にも上陸し、徐々に開催会場を増やしている。
日本のクリーニングデイの仕掛け人であり、事務局代表の森下詩子さんにフィンランドと日本、両国のクリーニングデイの取り組みについてお話を伺ったので、レポートしよう。
5月第4週と8月最終土曜日にフリマを自由開催。「地域交流」への機運が拡大を後押し
クリーニングデイの目的は「リサイクルのハードルを下げる」ことと「地域交流」だ。森下さんによれば、そのコンセプトが受け入れられ、活動が拡大した背景には、クリーニングデイがスタートした2012年当時のフィンランドの状況が関係していると言う。
「フィンランドは自然が豊かなシンプルライフの国で、もともと古いものを大切にする文化があります。リサイクルショップもたくさんありますし、DIYやフリマも盛んです。例えば、日本人はすぐに新しいものを買いますが、フィンランドではそういう人は少数派。例えば、『このマリメッコのワンピース、リサイクルショップで4ユーロで買ったのよ』と言った方がカッコいいと思われる国なんですよ」と森下さん。マリメッコとはご存知の方も多いと思うが、フィンランドを代表するライフスタイルブランドだ。