米ウォールストリート・ジャーナルの7月25日付の記事によると、米アップルは、かつて同社でハードウエアエンジニアリング部門を率いていたボブ・マンズフィールド氏という人物を、このほど同社の電気自動車(EV)開発プロジェクトの責任者に任命したという。
社内で高い評価の元上級副社長
アップルはいまだ正式な発表を行っていないが、同社にはコードネームで「Titan(タイタン)」と呼ばれる秘密のプロジェクトがあり、ここでミニバンに似た電気自動車を開発していると伝えられている。
今回の報道によると、マンズフィールド氏は、データに基づいた意思決定ができ、複雑なプロジェクトも楽しんで取り組む人物。これまでに、技術的に困難と見られていた製品を数々、市場にもたらしてきた。
そうしたリーダーを自動車開発プロジェクトのトップに据えたことは、アップルのこの事業が単なる研究プロジェクトではないことを示唆していると、米ネットワークワールドの記事は伝えている。
マンズフィールド氏は1999年にアップルに入社し、薄型軽量ノートパソコンの「MacBook Air」や一体型デスクトップパソコン「iMac」、タブレット端末「iPad」などのハードウエアエンジニアリングを手がけた。
また同氏は、2012年の組織再編に伴い、それまでのハードウエアエンジニアリング担当上級副社長から新設されたテクノロジー部門の上級副社長となり、無線通信技術や半導体設計を指揮していた。
しかしその翌年、同氏は突如幹部チームを離れた。この時アップルは、同氏がティム・クック最高経営責任者(CEO)直属の特別プロジェクトに加わったと説明していた。