家にいながら欲しい食材が希望の時間に届く――。
近年、生協やネットスーパー、食材の宅配サービスなど宅配市場が拡大を続けている。背景には、インターネット通販の急成長による、ネットでの買い物の日常化や、単身世帯や共働き世帯の増加などがありそうだ。
成長期に突入しているネットスーパーでは、物流コストをいかに削るかが課題になっているようだ。宅配市場の現状と可能性をみていきたい。
成長著しいネットスーパー
「ネットスーパー」は、既存のスーパーマーケットがインターネットで注文を受け付け、既存店舗から家まで注文商品を配達するサービスだ。当日配送が可能なところもあり、「重い物を運ばなくていい」という利便性が消費者に受け入れられつつある。
大手チェーンで最初にネットスーパーを開始したのは西友で2000年のこと。2001年にはイトーヨーカドー、イズミヤと続いた。2008年にダイエーやイオンなど大手総合スーパーがネットスーパーに参入すると、ライフコーポレーションなど食品スーパーへと広がっていった。
地域のスーパーもネットスーパー事業に次々と参入している。2009年に、いちい(福島県)、2010年にフジ(愛媛県)、タイヨー(鹿児島県)、2011年にはカスミ(茨城県つくば市)がサービスを開始。2014年にはヨークベニマル(福島県郡山市)が2年内にネットスーパーに参入することを表明している。
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