マット安川 今回のゲストは、かつて中道を説いた民社党の流れをくむ議員の代表として、民主党の中でも中立な立場を取られている田中慶秋・内閣常任委員長。

 民社系が進めている6箇条の政策を掲げ、民主党代表選も菅直人首相・小沢一郎前幹事長双方を政策ありきで見ているとのこと。また、忘れてはならない喫緊の問題として、円高対策や中小企業の現状についても、熱く語っていただきました。

一時は私も出馬を考えた!「菅対小沢」の構図は残念

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:田中慶秋/前田せいめい撮影田中 慶秋(たなか・けいしゅう)氏(右)
衆議院議員、衆議院内閣常任委員長。民主党神奈川県第5区総支部代表を務める。スポーツ全般・盆栽・釣り・料理など多彩な趣味を持ち、柔道は五段の腕前。(撮影・前田せいめい)

田中 菅氏と小沢氏が戦うという構図で民主党代表選が行われることになりました。任期満了を受けて党員が代表を選び直すのは当然とも言えますが、私は少々残念です。

 国が危機に直面し、手を打つべき課題が山積みの今、2週間の政治空白を作るべきではないということが1つ。加えて、党内が2つに分かれて争うことにも危うさを感じています。本来、我々が戦うべき相手は自民党なのですから。

 挙党一致内閣を作れたなら、それがベストでした。その思いは伝書鳩などと揶揄されながら奮闘した鳩山由紀夫氏も同じでしょう。恐らくは菅氏と小沢氏も同様だったはずですが、2人について言えば手法が違ったということだと思います。

 いずれにしても選挙後は協力して事に当たるということで合意していますから、結果がどうあれ首班指名で党が割れるようなことはありません。

 私たち旧民社党グループは第3の独自候補を立てるべく、ギリギリまで検討していました。党の分裂を防ぐという意味でも、今後の政策決定をスムーズに行うためにも、党内に第3極が必要だろうと考えたわけです。

 私のほか、閣僚経験のある若手も候補者として名前が挙がっていました。本当に真剣に悩みましたが、菅、小沢両氏の共同記者会見が行われたのを見て、ひとまず安堵しました。これで一本化できるだろうと、独自候補擁立を見送ったのです。

 しかし、次の日にはガラリと状況が変わっていた。独自候補を立てるにはもはや時間切れでしたから、私たちとしては中立的な立場を保つことを、すなわちどちらの推薦人にもならず、決起集会にも出ないことを決めたわけです。

今こそ基本政策を示す必要あり。そこで「6つの基本姿勢」を

 党派を超えて一枚岩にならねばならない時に、党内がことさら熱くなって互いに足を引っ張り合うようなことをすべきではない。それより何より、今は国民の皆さんに対して基本政策をはっきり示すことが大事だと、私たちは考えました。

 旧民社党グループとして独自の政策提言を行ったのはそのためです。以下にご紹介する6つの基本姿勢は、これからの日本の方向性として、自由と平和を中心に据え、社会保障を重視した福祉国家を目指すことを提言するものです。

●個人の人格の自由な発展を尊重し、自由・公正・友愛を基本とする国家観・世界観を明確にした党綱領を制定する。

●激動する国際情勢に対応するハイレベルの国家戦略局を設置する。

●国連中心主義と日米関係の深化を基軸とする安全保障体制を確立する。また、平和外交の推進に資する新たなインテリジェンスシステムを構築する。