2014年の米価の大暴落で、専業のコメ農家は重大な岐路に立たされています。いわゆるブランド産地のコメ農家も例外ではなく、2014年の新潟産コシヒカリの卸売り価格は一俵あたり1万5000円、魚沼産コシヒカリでも1万8500円という安値になりました。

 全国平均が1万3000円ほどですから、他地域よりも多少は恵まれていますが、さらに暴落したら、新潟どころか魚沼すら営農継続が困難になる水準です。現在の一俵あたり1万3000円という価格は、そういう水準なのです。

コメ専業農家で残ることができるのは3種類だけ

 TPPがメディアの話題に上り始めた頃、外国から大量に安い米が入ってきても新潟や魚沼のようなブランド産地は生き残るという人もいました。しかし実際はTPPなしでも生き残れない水準に限りなく近づいているわけです。

 価格が現状水準、もしくはそれ以下でこのまま推移すると、これまで何度も述べたように大規模にコメを作っている専業農家は市場から退場していかざるを得なくなります。