2015年2月19日、旧暦で言うところの元日に、モスクワ市オトラドノエ地区でモスクワ市初の仏教寺院建設の開始を祝う式典が催された。

 会場にはロシアに住むモンゴル系のカルムイク人、ブリヤート人などアジア系の顔が多く見え、主要なロシアのテレビ局も撮影に来ていた。

寺院建立に力を発揮したカルムイクの青年

新しく作られた仏塔とマニ車

 来賓のスピーチが行なわれた後、僧侶による祈祷が行われ、摩尼車(転経器)の前でテープカットが行われ、正式にこの場所に仏教寺院が立つ基礎ができた。

 旧都サンクトペテルブルグには20世紀初めに仏教寺院が建立されたが、モスクワにはこれまでなかった。

 3月にまずストゥーパ(仏塔)を作り、その後、寺院の建設が始まるという。

 この日の式典のため、大きな役割を果たしたのは、スタニスラブ・バシャンカエフを代表とするカルムイク出身の青年たちだった。

 仏教は、ロシアにおいて、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教と並ぶ、4大伝統宗教の1つとされている。