本記事は10月20日付フィスコ企業調査レポート(ジャストプランニング)を転載したものです。
執筆 客員アナリスト 
佐藤 譲
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「まかせてネット」の契約店舗数増加でASP事業の一段の成長へ

 ジャストプランニング<4287>は、外食業界向けに売上管理、勤怠管理、仕入管理などの本部システム部門を代行するASPサービス「まかせてネット」を提供している。契約店舗数は2014年8月末で4,655店舗と過去最高水準。契約店舗数の拡大に加えて付加サービスの拡充によるARPU(1店舗当たりの平均売上高)の引き上げで、更なる成長拡大を目指している。

 9月12日付で発表された2015年1月期の第2四半期累計(2014年2-7月)業績は、売上高が前年同期比7.4%減の867百万円、営業利益が同4.0%減の209百万円と減収減益決算となった。主力のASP事業の売上高が前年同期比0.4%増と伸び悩んだことに加え、システムソリューション事業が大幅減収となったことが要因だ。ASP事業に関しては契約店舗数が前年同期比1割増と拡大したものの、ARPUの低下によって収益が伸び悩む格好となった。

 2015年1月期は売上高が前期比3.6%増の1,900百万円、営業利益が同11.0%増の470百万円と増収増益を見込んでいる。システムソリューション事業は第3四半期以降も低迷が続くが、「まかせてネット」の契約店舗数増加により、ASP事業の一段の成長を見込んでいる。2016年1月期以降は新サービス「まかせてタッチ」の収益貢献も期待され、業績の拡大基調が続く見通しである。

 また、新規事業として取り組んでいる太陽光発電事業は2015年1月の稼働を目指し、現在、栃木県2ヶ所で合計1,700kWのソーラーパネル設置を進めている。年間の売電収入で約65百万円、売上総利益で55百万円程度の寄与が見込まれる。

Check Point

●経営の安全性、財務の健全性を示す指標は高水準で推移
●通期業績予想を下方修正も増収増益は維持する見通し
●「まかせてタッチ」はサービスメニューが揃い本格拡販へ

事業概要

ASP事業が売上高の51.4%、総利益の83.0%を占める収益柱

 同社の事業は、ASP事業、システムソリューション事業、物流ソリューション事業、その他事業という4つの事業セグメントに区分されている。2015年1月期の第2四半期累計期間(2014年2-7月)における事業セグメント別の構成比はグラフのとおりで、ASP事業が売上高の51.4%、総利益の83.0%を占める収益柱となっている。各事業の内容については以下のとおり。

ASP(Application Service Provider):情報端末で利用するアプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供する事業者またはそのサービスのこと。インターネットの高速化が進んだ1990年代後半以降に米国で普及し始め、2000年以降は日本でもさまざまな業界で普及が加速していった。