英フィナンシャル・タイムズの4月13日付の記事によると、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手の米フェイスブックは、欧州でインターネットを使った送金と電子マネーのサービスを開始するための準備を進めているという。

欧州各国で使える電子マネー

FBのザッカーバーグCEO、13年の給与「1ドル」だが…

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO〔AFPBB News

 数週間以内にアイルランドの中央銀行が、同社に対しこれら金融サービスを許可する免許を与える見通し。

 欧州連合(EU)加盟国の1カ国で免許を取得すると、他の加盟国でも金融サービスを行える「パスポーティング」手続きを取るため、フェイスブックの電子マネーはEU各国で使えるようになるという。

 これにより、フェイスブックの利用者は、サービス内で電子マネーを保存したり、支払いに充てたり、他の利用者と交換したりできるようになる。

 また同社は英国ロンドンを拠点とする、少なくとも3社の新興企業と提携に向けた協議を行ったという。

 いずれもオンライン国際送金サービスを手がける企業で、そのうちの1社であるアズィモ(Azimo)に対しては、創業者の1人をフェイスブックのビジネス開発担当ディレクターとして雇うという提案をしている。

 事情に詳しい関係者の話によると、アズィモに対するフェイスブックの提示額は1000万ドルだとフィナンシャル・タイムズは伝えている。

新興国市場で存在感増す、インドの利用者急増中

 同紙によると、こうしたフェイスブックの取り組みは、新興国市場を狙った戦略の一環なのだという。

 同社のサービスについては、先頃インドにおける利用者数が1億人を突破したと報じられた