2月も下旬に入り、東日本大震災からまる3年目の3月11日が近づいてきました。本当は、この日に合わせて開催する3月9日(日)午後のメモリアル国際シンポジウム(東京大学福武ホール)と3月11日(火)夕方の哲学熟議(東京大学工学部2号館)の準備に関連する、長期的視野に立った話題を連載していくはずだったのですが「偽ベートーベン」騒ぎで3回ほど番狂わせとなってしまいました。

 さて、ではいよいよ、と思っていた矢先に発生してしまったのが「アンネの日記」事件です。

 東京都内の多数の図書館でユダヤ人少女アンネ・フランクの日記をはじめとするナチス・ドイツのホロコーストに関わる書籍が損壊された事件ですが、どうしたものか、私が真のポイントと思う重大な点に触れた記事をほとんど目にしません。

 そこで今回はこの問題を先に取り上げ、東京大学東日本大震災復興支援哲学会議のシンポジウムは告知と申し込みのみお伝えして次回以降に取り上げたいと思います。

 3.11メモリアル・シンポジウム「問われる大学知」 すべて一切入場無料です。

3月9日日曜日 12:30開場 13:00-18:00
3月11日火曜日 17:30開場 18:00-21:00

 詳しくはポータルをご参照下さい。

 メールでの事前予約優先でご入場頂けます。ここまで希望の日(9日、11日、両方)とお名前でお申し込みください。整理番号付eチケットを返送します。

9日
提題:黒川清(国会事故調委員長)」(「3.11以降、問われる日本のガバナンス」

議論 黒川清+鈴木寛(東京大学教授+慶応義塾大学教授 事故当時 文部科学副大臣)+一ノ瀬正樹(文学部哲学科)+早野龍五(理学部物理学科)

メッセージ:カレスタス・ジュマ(米ハーバード大学ケネディ校教授)
「再生可能エネルギーへの転換ガバナンスーー求められる日本のリーダーシップ」

一ノ瀬正樹「あからさまな混乱がなぜ続くのか -3.11の被害性について-」

早野龍五「不要だが必須 - 私がBABYSCANを作るに至ったわけ」(以下次回)

 国会事故調の黒川先生が当時の文科副大臣・鈴木寛氏(通称=鈴寛)と公開の場で値引きなしの議論など、3.11以来絶無の内容を準備しています。細かな事務まで私自身が手がけていますので、ご興味の方には心からお勧め致します。

11日 哲学熟議 in 東京大学

白熱教室「3.11以降の専門知:誰のための公共か・・・?」
山脇直司(公共哲学・東京大学名誉教授) 一ノ瀬正樹(文学部哲学科)
丸山文隆(日本学術振興会特別研究員・人文科学研究科哲学専攻博士課程)
小中陽太郎(作家・星槎大学教授)