米アップル、利益伸び悩みの懸念から株価急落 四半期決算受け

香港のアップルストア〔AFPBB News

 米アップルが27日に発表した昨年10~12月期の決算は、「アイフォーン(iPhone)」の販売台数や、1~3月期の売上高見通しがアナリスト予想に届かず、同社の株価は同日の時間外取引で急落した。

 10~12月期のアイフォーンの販売台数は、5103万台。これは過去最高を記録した前年10~12月期の4779万台よりも多かったが、アナリストの予想台数、5500万台には届かなかった。

 またアップルは1~3月期の売上高について420億~440億ドルと見込んでいるが、こちらもアナリスト予想の460億ドルを下回った。

 アップルの説明によると、アイフォーンの販売台数が予想を下回った主な要因は、アイフォーン5sの生産の遅れ。また1~3月期の弱気な売上高見通しについては、1年前に比べて受注残が少ないことや、ドル高の影響などがあると説明している。

iPadとMacは好調に推移

 一方で、タブレット端末「アイパッド(iPad)」は好調だった。同端末の販売台数は1年前から14%増の2604万台で、四半期ベースの過去最高を更新している。パソコンの「マック(Mac)」も同19%増の484万台となり、いずれもアナリスト予想を上回った。

 10~12月におけるアップル全体の売上高は同5.7%増の575億9400万ドルで、こちらも四半期ベースの記録を更新した。

 また、10~12月における各事業の売上高比率を見ると、アイフォーンが56.4%で最も多く、このあとアイパッドの19.9%、マックの11.1%、音楽映画コンテンツ/ソフトウエア/アプリ/サービスの7.6%、アイポッド(iPod)の1.7%と続いている。

iPhoneのシェア、世界市場で低下

 こうして見るとアップルの稼ぎ頭はアイフォーンということが改めて分かる。ただし、米ウォールストリート・ジャーナルによると、スマートフォンの市場競争はかつてないほどに激化しており、アップルは以前のような高成長を続けられるのかとアナリストらは懸念しているという。