米国では11月第4木曜日の感謝祭からホリデーシーズンと呼ばれる休暇時期に入り、年末商戦が本格化する。
市場調査会社の米コムスコアが1日に公表したオンラインショッピングに関するリポートによると、今年のブラックフライデーにおけるパソコン経由のオンライン支出額は昨年実績から15%増の11億9800万ドルと、ほぼ12億ドルになり、過去最高を更新した。
この金額は11月1日以降の1日の金額としても最高だった。
11月のオンライン支出、実質24%増に
また、11月の第1金曜日から最終金曜日までの4週間の累計オンライン支出額は205億7400万ドルで、昨年と比べて3%増だった。
ただし今年は感謝祭が昨年よりも1週間遅かったため、期間は同じでも単純比較はできない。昨年のデータにはサイバーマンデーなどの感謝祭翌週の金額が入っているが、今年はそれらが入っていないからだ。
そこで、昨年のデータを感謝祭の週とそれ以前の計4週間、つまり10月26日から11月23日にし、今年の11月の4週と比較したところ、今年は前年比24%増になったという。
昨年と今年では開始日が異なっているため必ずしも正確な比較とは言えないが、好調な米国のオンライン商戦を把握する上ではこちらの方が実態に即しているという。
「グレーサーズデイ」も活況呈す
米国では感謝祭翌日の金曜日は小売店が一斉に年末セールを開始し、どの店も黒字になることから、ブラックフライデーと言われている。また週明けの月曜日も週末に希望の商品を買えなかった人がオンラインショッピングに殺到することから活況を呈し、こちらはサイバーマンデーと呼ばれる。
一方で、小売業者の実店舗が大規模に展開するセールは近年、1日前倒しし感謝祭に行うようになっており、感謝祭が木曜日であることから「グレーサーズデイ」という言葉も生まれている。