事前の発表通り米アップルは11月1日にタブレット端末の第5世代モデル「アイパッドエア(iPad Air)」を発売した。だが異例なことに、同社はこの新モデルの販売実績をいまだ明らかにしていない。
「ミニ」発売の遅れが原因か?
アイフォーンも含めたモバイル端末の新モデルを市場投入する際、アップルは毎年発売日を金曜日に設定し、翌週月曜日の早朝に金曜日分を含む最初の週末、計3日間の販売台数を公表している。
例えば今年9月20日に発売したアイフォーンの「5s」と「5c」ついては、3日間の合計販売台数が900万台を突破し、過去最高を記録したと発表した。
昨年11月2日に発売した第4世代アイパッドと初代アイパッドミニについては、同じく3日間の合計販売台数が300万台だったと公表した。
ところが今年は、11月4日になってもアップルはそうしたデータを公表していない。
同社は今年アイパッドエアに加え、アイパッドミニの第2世代モデルを発表したが、後者の発売日は「11月中」としており、いまだ発売していない。アップルが恒例の発表を控えたのにはこうした理由があったのではないかと言われている。
AT&T、新規起動台数が昨年の3倍と報告
そうした中、新モデルの販売実績を把握するうえで指標となるデータを各社が発表して、話題になっている。
例えばアイパッドの通信サービスを手がける米AT&Tモビリティは4日、アイパッドエア発売後3日間に新規起動したアイパッドの台数が昨年の同じ期間の3倍になったと発表した。
またアップル製品の動向に詳しい、米調査会社パイファー・ジャフリーのジーン・マンスター氏は、 この3日間の販売台数は250万~350万台だと予測している。同氏は、発売日の金曜日にアップルの小売店を訪れ、行列の人数を数えたり顧客へのアンケート調査を行ったりして、販売数を予測するアナリストとして知られている。