米インテルの投資部門であるインテルキャピタルはカナダ・バンクーバーのウエアラブルコンピューター企業、リーコン・インスツルメンツに投資を行ったと発表した

 投資金額は「多額」としており詳細は明らかにしていないが、このリーコン・インスツルメンツは今後、インテルからの資金を使って研究開発やマーケティング、販路拡大に力を入れていく。また同社にはインテルが持つ製造、業務、技術に関するノウハウも提供されるという。

スポーツに特化したハイテク端末「Recon Jet」

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米カリフォルニア州サンタクララにあるインテルの本社〔AFPBB News

 リーコン・インスツルメンツは、スポーツ向けの眼鏡型ウエアラブルコンピューターを手がけている。

 米グーグルの眼鏡型端末「グーグル・グラス」よりも重厚な作りとなっており、本格的なウエアラブルコンピューターといった趣だ。こうした製品は「ヘッドアップディスプレイ(HUD)」とも呼ばれている。

 米メディアによると、同社は自社技術をスキーのゴーグルメーカーなどに提供しているが、自社ブランドの製品も手がけている。

 そのうち今年6月に限定販売の予約受け付けを開始した「リーコン・ジェット(Recon Jet)」は、ロードバイク(自転車)やランニング、トライアスロン用に開発されたヘッドアップディスプレイだ。

 これは、スポーツ用のサングラスにHD(高精細)カメラを備え、GPS、加速度計、高度計、ジャイロスコープなどのセンサーを組み込んでいる。これにより、速度や距離、走行ペース、高度、傾斜角度などの情報をアスリートに伝える。

 またWi-FiやBluetoothといった無線経由で他社製機器と連携し、心拍数やケイデンス(自転車のペダル回転数)などのデータも表示する。米アップルのアイフォーンやアンドロイド搭載スマートフォンとも接続でき、メールやウェブへのアクセスも可能となっている。

 インテルはリーコン・インスツルメンツへの投資について具体的な目的を明らかにしていない。だが米メディアは先頃インテルが発表した小型・低消費電力の新型プロセッサー「クォーク(Quark)」の製品展開に結びつけたい考えだと伝えている。