7月16日、カリフォルニア州サンディエゴの海軍基地から、アメリカ海兵隊中型輸送機MV-22Bオスプレイ12機を積み込んだ米海軍輸送艦グリーンリッジが日本に向けて出港した。
予定通り7月30日に岩国基地に到着し陸揚げされたので、本稿が公開される頃には岩国基地での点検作業が始まり沖縄の普天間基地に移動する準備が進められているはずである(参考:オスプレイを輸送艦へ積み込む際の動画、岩国基地に到着し陸揚げする際の動画)。
今年の第2陣配備は、配備機数も移送方法も2012年のオスプレイ普天間基地配備と全く変わらない。だが昨年と違い、反対の論陣を張っているのは“反日米同盟”政党と沖縄のメディアくらいである。昨年は日本の多くのメディアが“オスプレイ狂騒曲”を奏でた(本コラム「マスコミにつくられた『オスプレイ恐怖症』、日本防衛のために本当に必要な議論を」「なぜオスプレイは日本防衛に必要なのか」)。しかし、ようやく「オスプレイの必要性」に気がついたのか、それとも騒ぎ立てるのに飽きてしまったのか、今年は至って冷静なようである。
オスプレイは「尖閣奪還」には使わない
沖縄タイムス(ウェブ版)は7月27日に、「オスプレイ『無用』:尖閣有事想定を批判」という記事を掲載した。この記事では、連合沖縄主催のシンポジウム「改憲と国防~憲法を変えなければ、国は守れないのか?」(7月26日)における元防衛研究所長・元内閣官房副長官補の柳澤協二氏の次のようなコメントを紹介している。