南国新聞  2013年3月14、21日

 マレーシアで、自転車に乗って移動するなんて考えられないと思っていたけれど、そんな考えを一掃させる試みが始まった。KLの市内を自転車に乗って巡れるという。交通量が多い市内のど真ん中で、自転車に乗れるなんてほんとかな・・・と半信半疑になりながら、さっそく試乗に行ってきた。

 「KL By Cycle」と名付けられた新しい観光プログラムは、KL市役所(DBKL)によって考案されたもの。従来のバスや電車に代わる新たな交通手段として「自転車」の普及を広めると共に、環境への配慮を示す試みとも言える。

 自転車に乗りながら市内の主要名所を探索し、KLの魅力を十分に楽しめるように大きく2つのコース設定がされている。

 一つは、「パークゾーン」と呼ばれるエリアで主にレイクガーデンや国立プラネタリウム、イスラム美術館など自然溢れるエリアを巡りながら、主要な観光スポットに立ち寄ることができる。

お手本に習って、ヘルメットはしっかりと装着しよう!

 もう一つは、「ヘリテイジゾーン」。こちらは、国立テキスタイル美術館やシティーシアター、メアリー教会などムルデカスクエア周辺に点在する歴史的建造物を散策するコースだ。

 少し足をのばせば、旧KL鉄道駅や名門ホテルマジェスッティクホテルへも自転車で行けてしまう。2つのコースを合わせると見所は全部で22カ所。一通りのコースをざっと見て回るのもいいし、目的の場所を数カ所決めて回るのもいい。

 スタート地点はKLシティーギャラリー。ここでまず参加の手続きをしよう。保証金としてRM250を支払い、地図が手渡される。ギャラリー外には、真新しい赤色の自転車が20台ほど用意されている。マレーシアに来て、初めて見るちょっと小洒落た自転車に思わず感激!

 貸し出されるのは自転車以外に、安全用ヘルメットと派手な蛍光色の安全ベスト、そして鍵。係り員のお兄さんと一緒に自転車を点検した後、「安全ヘルメットは暑いけど、必ず装着してね。エンジョ~イ!」と言われ、いよいよ出発♪

「KL By Cycle」概要 (ツアーパッケージは2つ)

(1)Free&Easy Ride
参加費RM30⇒自分で地図を見ながら自由に散策ルートを設定。1人でも参加可能。4時間を超えると、1時間ごとにRM5が加算される。

(2)Guided Bike Tour
参加費RM45⇒こちらは、8人以上12以下のグループツアーとなる。現地ツアーガイドも同行し、各地の見所を巡る。事前にシティーギャラ-受付カウンターで予約をしよう!

■営業時間
平日及び週末共に、午前9時~午後6時