さて、前回紹介した Yahoo! JAPAN の「リアルタイム検索」を試してみていただけただろうか。インターネット上で流行っていることを特殊だと感じ、ますます違和感を持った方がいるかもしれない。

 今回は、なぜそのように感じるのか、そして、こうした検索結果が本当にビジネスに関係するのかどうかを考えてみたい。

 本論に入る前に、スマートフォンやタブレット端末にインストールできるアプリについて、前回同様、ヤフー メディアサービスカンパニー プロデューサーの建山雄旗さんと、同カンパニー リアルタイム検索担当の一戸美穂さんに伺ったので、まずはそれを紹介しよう。

「リアルタイム検索」から生まれた「話題なう」

図1:「話題なう」の画面
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 スマートフォンをお持ちの方は、iTunesアプリや Google Play の中から「話題なう」というアプリをインストールしてみてほしい。図1は、タブレット端末の1つであるキンドルファイア HDにアプリをインストールして開いたときの画面である。

 このアプリは、まさに今、SNS空間で話題になっていることを教えてくれる。

 その瞬間、瞬間で、話題になっているテレビの番組や事件などが上位に上がってくるはずである。この結果は、かなりダイナミックに変化する。少し暇な時間ができたときに、このアプリに戻ってきて結果を確認してみてほしい。

 このスマートフォン用アプリ「話題なう」は、検索機能を表に出したPC版「リアルタイム検索」とは異なり、その時に話題になっている言葉が分かりやすく表示されるようになっている。

 それはデバイスの違いからきているそうだ。確かに、PCに向かい合っているときは会社や自宅できちんと椅子に座っており、移動中ではない。しかし、スマートフォンやタブレットに向かい合っているときは、移動中や、何かの合間であることが多い。

 従って、「あまり時間はないが、最近何が話題になっているのか知りたい」という場合が多いだろう。このように、デバイスによって情報の取得方法は異なる。それを踏まえて、Yahoo! JAPAN のサービス「話題なう」は設計されているそうだ。

 ちなみに、デバイスによって情報の取得方法が異なるという視点は非常に大切で、企業のサイトを設計するうえでも重要である。