公明党衆議院議員の樋口尚也氏と、国重とおる氏をゲストに迎えた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。TPP交渉参加問題や日本の外交・防衛、公明党の被災地復興の取り組みなどについて語った。

TPP交渉参加は政府に一任。公明党内でも意見が分かれる守るべき農産品

中山 今回は公明党所属の新人衆議院議員である樋口尚也さんと国重とおるさんにお話を伺います。まずは、お2人が国会議員を志したきっかけや抱負を教えてください。

樋口 私は建設会社で18年半にわたり営業を務めた経験から、ビジネスマンの感覚を政治に活かしたいと思っています。今の日本には、外交などを見ても営業力が感じられない気がするんです。

 そこで、日本という国の営業をやる「日本営業本部」のようなものを立ち上げてはどうかと考えています。世界における日本のプレゼンスを高め、それを国民の皆さんに実感していただくこと。もっとこの国に誇りを持ってもらえるようにすることが目標です。

国重 私は弁護士を務め、他の弁護士が断るような事件や案件をいろいろと担当してきました。社会には貧困や社会的孤立、心の病や体の障害に苦しむ多くの人が存在します。また仕事や育児、家事などに精神的に疲れ果て、虐待に走ってしまうシングルマザーの問題などを目の当たりにし、何とかして世の中の悲惨さを無くしたいと思ったんです。

 弁護士というのは、現行の法律を使って目の前にいる人の課題を解決する仕事ですが、これからは法律を作る立法府に身を置き、一人でも多くの人の役に立とうと決めたのが出発点です。

 社会には高齢者や若者、女性などを含めまだまだ多くの力が埋もれていますから、それを一つひとつ引き出していきたいですね。その上で国防や外交など、マクロの観点で政治を行いたいと考えています。

IOCが東京視察を開始、安倍首相がアピール

国際オリンピック委員会評価委員の東京視察歓迎セレモニーに出席する安倍晋三首相〔AFPBB News

中山 安倍(晋三)首相が、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への交渉参加を正式表明しました。国内の農業などをどう守るかが大きな論点となっていますが、この問題をどう捉えていますか。

国重 私は1年生議員ですので、党の方針についてどこまで正確にお伝えできるか分かりませんが、TPP交渉参加の判断は政府の専権事項であり、公明党としては基本的に政府に一任したいと考えています。

 ただ、これは国民生活に多大な影響を及ぼす問題ですから、しっかり国民に情報提供し、国益を最大化するためのコンセンサスを得ることが重要です。

 また、農業は国土保全や環境保全など多面的な機能を有することから、守るべき農産品について十分な検討を行うべきです。この問題については党内でも様々な意見があります。