マット安川 新党大地・幹事長に就任した松木けんこうさんを迎え、民主党政権や選挙の総括、安倍政権のさまざまな政策など、地域政党から見た今後の政局についてお聞きしました。

自民党政権に対するチェック機能として、もう1つの極が必要

松木 けんこう(まつき・けんこう)氏
衆議院議員。大学入学と同時に衆議院秘書となる。北海道通信社取締役副社長、苗穂保育園理事などを経て、2003年の衆議院選挙で初当選。2011年6月、菅内閣不信任決議案に賛成票を投じたことにより民主党から除籍。2012年1月、新党大地・真民主結党の代表代行兼幹事長に就任。(撮影:前田せいめい、以下同)

松木 私は、例の菅直人(元首相)さんに対する内閣不信任案に賛成したことで民主党を除名され、それからずっと1人で活動していましたが、鈴木宗男さんに誘われ、同じ北海道ということもあり、一緒に頑張りましょうということで新党大地の幹事長に就きました。

 しかし、今回の衆議院選挙では落選しまして、いまは反省しつつ捲土重来を期し、全国で講演したり、自分の選挙区を回っています。政治というのは国民のみなさんのためにありますので、その声を一つひとつ拾い上げていくことが大切になると思っています。

 一方、今回、自民党は300近い議席を取りました。安倍晋三(首相)さんは、私も個人的によく知っていますし立派な方です。ですから、自民党にはしっかりした政治をしていただければ結構だと思っています。

 ただ、それだけの議席を取ると、どうしてもワーっと行っちゃうんですね。ですから野党は必要です。チェック機能というのは必要ですからね。

 私の師匠である藤波孝生元官房長官に教えられた言葉があります。それは、権力というのは抑制的に使わなければいけない、というものです。そのためにはもう1つの極があったほうが絶対にいい。

 自民党を中心とした1つのものがあって、もう1つの極をある程度かっちりつくったほうが国のためにもなるし、国民のみなさんのためにもなると私は思います。

日本の政治を悪くしている元凶は「党議拘束」である

 私がいまの政治で一番問題だと思っているのは、党議拘束です。ですから、鈴木宗男(新党大地代表)さんとは、党議拘束は廃止しましょうという話をしました。鈴木宗男さんも大賛成でした。

 党議拘束がなぜ問題かというと、党議拘束をかけると、政治家はそれをうまく利用して自分の逃げに使うんです。