AsiaX(アジアエックス) 2012年12月26日
ソフィア・ロード沿いのピースセンターに10月に開店したカフェが、釣魚島との看板を掲げて営業していることに、シンガポール広告基準庁(ASAS)、会計・企業監督庁(ACRA)、警察が関心を示している。
日本が実効支配し尖閣諸島と呼ぶ、中国と領有権紛争が発生している諸島の中国での呼び方だからだ。
カフェではパイナップルパン、ローストミートなど香港風の食品を扱っている。看板には尖閣諸島の絵が描いてあり、店内の壁には諸島の写真、地図、歴史、領有権紛争についての情報が掲示されている。
経営者は華人のもようだ。看板、広告を取り締まるASASのタン長官は、広告活動条例に違反している可能性を調査すると語った。同条例では「広告では社会上の紛争の解決に対立的手法をとってはならない。広告は国家の問題、論議のある問題に関する紛争を利用する、またはあおるものではあってはならない」としている。警察も、同カフェに関し通報があったことを確認した。
ACRAによれば、カフェはオニオン・レストラン・アンド・バーとの社名で登録されている。同社は仕切り状に本来の社名ではなく釣魚島との名前を使用していたことが判明している。これは社名の使用を規定した会社法違反に当たる。
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