南国新聞 2012年9月27日号
2007年に心臓移植手術を受けて元気になった中国系少女ティー・フイインさん(19)が、9月18日午前10時2分、バトゥパハ・ホスピタルで死亡した。
ティーさんはこの日、幼稚園に初出勤することになっていたが、朝食後に気分が悪くなり意識不明となった。両親が蘇生術を試みたが意識は戻らず、午前8時過ぎにバトゥパハ・ホスピタルに搬送されたが、手当てのかいなく死亡した。
ティーさんの心臓移植手術は5年前の2007年10月4日深夜から翌未明にかけて、クアラルンプールの国立心臓病研究所(IJN)で行われた。ドナーは交通事故で脳死状態となったマレー人少年(15)だった。
2歳の時に感染症にかかり重い心臓病を患い人工心臓で9カ月間生きながらえてきた14歳の少女の手術ということで、当時、国内メディアは大々的にこのニュースを報じた。
手術は成功せず、5日に別の心臓を使う再移植手術が施された。ドナーはやはり交通事故で脳死状態となった中国系の青年だった。手術は成功し、ティーさんは元気になり就職できるようになった矢先の急死だった。
与党・マレーシア華人協会(MCA)チュア・ソイレック総裁(当時の厚相)は18日、ティーさん急死の報に、「非常に残念だ」と言葉少なに語った。
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