AsiaX(アジアエックス) 2012年9月12日

 ヘン・スイーキアット教育相は9月12日、教育者研修で、中等学校を生徒の学業成績別にグループ分けする制度を即時撤廃すると発表した。同制度は学校間の熾烈な、時に不健全と思われる競争を招いていた。

 省が学校に授与している各種の賞も順次廃止する。優れた学校に送る優秀賞は2014年に廃止する。

 教育省は、人格養成、より良い市民となるための教育など全人教育を奨励する。武道、社交ダンスなど学業以外の分野の充実を学校に促すため、この先5年間で計5500万Sドル(約34億8000万円)を助成する。生徒が学業以外の分野にも関心を持つことを後押しする。

 ヘン教育相は「学校がどれだけ優れているかを測る唯一の物差しはない。それぞれの学校が生徒のニーズ、能力を考慮し、対応する限り、学校として優れている」と語った。

 グループ分けの制度導入は2004年で、それ以前は学業成績で学校を点数化しランキングを作成していた。

 O(オー)レベル(中等学校終了一般試験)の結果でグループ分けを行ってきたが、教育省は学校を学業成績だけで判断すると受け止められ、かえって学校の成長を阻害する結果になったという。

 ヘン教育相は、試験、宿題、家庭教師にからむ問題への取り組みも表明した。

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