南国新聞 2012年6月21日号
インドネシア領スマトラ中央部のリアウの野火と山火事によるヘイズが来襲し、クアラルンプールを中心とする首都圏クランバレーの各地で大気の状態が悪化している。
16日午後5時には大気汚染指数が100を越えるレベルにまで達し、「不健康」な状態になった地区は7カ所を数えた。
クランの指数は140で、ペタリンジャヤとクアラルンプール市内のチェラスは130を記録した。衛星写真によると、スマトラの野火や山火事による熱源は591を数え、「ヘイズの状況は今後さらに悪化する可能性が高い」と環境局は警告している。
大気汚染指数は0~50が「良好」、51~100が「普通」、101~200が「不健康」、201~300が「健康に害あり」、300以上を「危険」と定義付けられている。
環境局(DOE)は6月16日、「大気の汚染状況を悪化させる野焼きをセランゴール州内で禁止する」と発表した。
マレーシア医学協会は戸外での運動などはなるべく避け、いつもより多く水分をとるよう呼びかけ、呼吸器疾患の患者、老人や子どもには最新の注意を呼びかけた。
2005年に過去最悪の事態の一つと言われたヘイズの襲来に伴い、マレーシア政府は大気汚染指数が400を超えた場合は休校措置、300を超えた場合は運動や野外活動を中止するよう各教育機関に通達している。
現在までのところKLIAなどでの空の便への影響は出ていない。
各医療機関は警戒態勢を強化
6月16日、スマトラからのヘイズが悪化しているのを受け、リョウ・チョンライ厚生相が各公立病院に対して、呼吸器および眼の疾患で診察を受けに来る患者の増加に備えるよう指示した。
リョウ厚相は「呼吸器系疾患がある人は屋外での活動を控え、水分を充分にとり戸外ではマスクを着用することが望ましい」と、ヘイズ対策を怠らないよう呼びかけた。
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