「バカの五段活用」という変なお話の続きです。「感覚・意識・意味・判断力・常識」の5つのセンス、各々「ナンセンス」にすることで、結果的に良くなることがあるかもしれない・・・この「第二段目」を考えて見ましょう。

ナンセンス2 あえて「非意識」的になることで、別の意識が大いに高まる。

 なんてことが、あるのでしょうか? 

個人で考えれば第一段と同じ

 先に、温度センサーの例を挙げて「第一段」のお話をしました。より高い温度、あるいはより幅広い範囲の温度を知るためには、より「ドン感」な尺度で「鋭敏」な温度計が必要という例を挙げたものです。

 実は昨日からちょっと熱っぽく、頭痛などもしてきたので、昨日は養生していました。体温計で熱を測るわけですが、僕が使っているのは「36.1」(度)なんて数字が液晶の画面に並ぶタイプのもので、今朝は平熱に戻っていました。

 ここでちょっと思いついて、冷蔵庫から氷を取り出してきて氷水にこの体温計を突っ込んでみたのです。どうなったと思われますか・・・「L」という文字が出てきました。

 Lは「low」つまり低温という意味でしょう。低すぎて測れない、つまり「想定の範囲外」と言われてしまった。これ、バカになってる、ってことですね。

 これをひっくり返して考えれば、この体温計君も、氷点以下の低い温度などには「あえて無感覚」になることで、別の36~37度あたりの温度領域で、0.1度刻みの細かさで体温を測ることができるということになる。

 と言うか、感覚以前に「L」と出てしまうのですから「無意識」と言ってもいいかもしれません。

 「あえて低すぎる温度や高すぎる温度には無意識になることで、逆に別の・・・」

 これじゃ、言葉の表現を変えているだけで、別の「センス」は出てきませんね。こんな具合で考えれば、バカの五段活用は本当に単にナンセンスな言い換えになってしまいます。