9日の海外市場で、イタリアへの懸念拡大によりユーロ安株安が進んだ後を受けての10日の東京市場。日本も含めアジア株はのきなみ大幅安となり、リスク懸念は依然強い中、為替市場の反応は限定的なものにとどまった。
ユーロは朝方対ドル、対円で売りが強まり、前日海外市場の安値を割り込むところまで値を落としたものの、ユーロ円の105円、ユーロドルの1.35という大台を割り込むことが出来ず、短期筋の利益確定による買い戻しに下値が支えられる展開に。今晩の海外勢の出方待ちという意識が強く、大台を割り込んで売り込むような大きな動きにはつながらなかった。もっとも戻りも鈍く、地合は依然弱い。
◆日経平均は8500円を辛くも維持
アジア株全般に値を崩す中、日経平均も200円を超える下落を記録したが、8500円の大台は辛くも維持している。明日SQを控えて8500円を意識する参加者が多く、大台割れの動きに至らなかったと見られる。
◆オリンパス3日連続のストップ安に
損失隠し問題に揺れるオリンパス株は、朝から売り注文が買い注文を大幅に上回る展開が続き、値幅制限である484円で売り気配となっている。これで3日連続のストップ安となる。
Klugチーフストラテジスト山岡和雅