28日のNY市場は小動きが続いた。ロンドン時間のイタリア債入札が不調だったことをきっかけに、ユーロは利益確定売りに押されるなど、欧州支援計画に対する懐疑的な見方もある一方で、重要イベントを通過し、大きなポジション調整も実施されたことから、一服感も出た模様。G20首脳会談、FOMC、米雇用統計など重要イベントを来週に控え、きょうは一休みといったところ。積極的にポジションを取りに行こうという動きは無かったようだ。
ユーロドルは一時1.41台前半まで下落していたが、前日の安値から一時400ポイント近く急伸したことを考慮すれば、利益確定も致し方ないところ。売り込むというよりは調整売りが出たと見てよい。
ドル円も75円台後半で下値模索が続いたが、介入警戒感も強いことから、踏み留まっている。75.50付近には買いも厚く、75.40より下にストップが観測されていた。75.00を目指すようなら介入がいつ出てきてもおかしくはない雰囲気ではある。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)