前回は、地方議員の活動状況についてお話ししました。本会議での執行部との質問のやり取りの様子、年に4回の定例会の合間に行われる県外視察の状況、そして活動の情報公開が遅れている現状などです。
今回は、地方議員の日常の活動についてお話しします。
議会閉会中の地方議員は何をしているのでしょうか。保守系の議員ですと、選挙直前でもなければ、県外視察以外の時間には別の本業に従事している人もいます。建設業などの自営業をしている人たちです。
地方議員の日常活動は、個人差がかなりあります。労働組合選出の人は、議会がない時は、組合の事務所で働いていることが多いようです。都市部で「市民派」として選挙を戦う人は、議会のない日はNPOの一員として活動しているケースも多いようです。最近は議員専業の人も増えています。
馬鹿にならない香典代
多くの地方議員にとって、かなりの時間とお金を取られるのが、冠婚葬祭や各種会合への出席です。
地域密着ですので、結婚式や葬式などの冠婚葬祭には小まめに出席しなくてはなりません。本人が出席する限り、香典を包んでも違反ではありません。それ相応の額を入れなくてはなりません。特に最近は高齢化社会となり、葬式がじりじりと増えています。
老人会や婦人会などが開催する地域のお祝いごとへの出席も欠かせません。法律上は、地方議員が町内の各種会合にお酒を差し入れると処罰されるのですが、実際はお酒を持ち込むことはよくあります。祝電も打ちます。1本1000円以上するものを月に何十本も打つと、それなりの金額となります。
これらの出費は、地域密着の地方議員にとっては頭の痛い問題でもあるようです。日本の地方議員は他の先進国と比べると給料が突出して高いのですが、こうした出費がかさみ、台所事情はかなり大変のようです。