18日のロンドン市場は円とドルが上伸する展開。昨日のドイツ財務相の発言が尾を引いており、リスク回避色が強まった。日本株やアジア株に続き、欧州株も値を落としており、ユーロやポンドは円とドルに対して本日の安値を下押しした。ドル円は東京市場の76.80近辺のレンジから76.60台に下落している。格付け会社ムーディーズがフランス債の格下げの可能性を報道したことで、仏独10年債利回り格差はユーロ導入以来の広がり幅を見せており、ユーロ圏債務危機を再認識させた。
発表された経済指標もリスク回避を促した。17:30に発表された英9月の消費者物価指数は前年比5.2%増と2008年9月と並び最高水準となった。発表直後はポンド買いで市場は反応したものの、すぐに値を戻し、下げに転落した。高インフレを嫌った格好となった。18:00に発表されたドイツ10月のZEW景況感指数は、予想、前回値を下回り2008年11月以来の低水準となりユーロは売られた。ZEWのエコノミストは、既にドイツが景気後退入りしている可能性があると指摘している。
Klugアナリスト 鈴木信秀