14日の東京市場は、ユーロが往って来いとなった。昨日のNY市場で1.38に迫るところまで買いが入ったユーロドルは、朝方ポジション調整もあって1.37台前半まで売り込まれたが、午後に入って海外勢の本格参加を前に、再び買いが優勢となり、東京午前の下げ分をほぼ解消して1.3790近辺まで上昇と、しっかりの展開になった。日経が小幅安、上海株が1%超の下げなど、アジア株式市場は軟調な地合が目立ったが、リスク懸念の動きにはつながらず、シュタルクECB専務理事によるギリシャのユーロ離脱選択肢にない発言などを材料に、ユーロ買いが優勢となる展開であった。
ドル円は小動きに終始。仲値に絡んだ本邦勢からの買いが入ったものの77円を付けきれず、76円台後半でもみ合いに。
◆シンガポール、金融緩和実施
シンガポール金融管理局(MAS)は、シンガポールドルの名目実効為替レート(NEER)の政策バンドの傾きを緩やかにするという形での金融緩和を実施した。緩やかに段階的に引き上げるという政策には変更無し。また、バンドの幅などにも変更無しとした。この緩和は、市場が予想していたものに比べ弱いもので、高いインフレ水準への警戒感がみられるものとなった。発表後シンガポールドルは対ドルで急騰(USDSGDが急落)している。
Klugチーフストラテジスト 山岡和雅