朝方は欧州情勢への不透明感に加え、米国での対中為替制裁法案上院通過や雇用法案審議入り引けるなどを受けてリスク懸念が拡大。アジアの株式市場が軒並み値を落としたほか、原油なども下落、為替市場もユーロや豪ドルを中心に値を落とす場面が見られた。
しかし、アジア株は昼前から回復に転じ、上海株などが逆に2%超の大幅上昇に。こうした状況を受けてユーロなども買い戻され、結局往って来いの展開に。
欧州情勢について、不透明感が強いながらも、今後欧州金融機関への資本増強が進めば懸念が後退するとの見方が強く、ユーロなどの支えとなっている。
◆豪炭素税可決で一時下押しも
豪ドルは、全般的なリスク懸念拡大に加え、事実上の炭素税にあたる「炭素価格制度」関連法案を可決したことをうけて、一時売りが強まった。豪ドルドルは昨日の海外市場で1.0000越えとなった後、オセアニア市場でも0.99台後半の高値件推移となっていたが、この売りを受けて0.9860台まで値を落としている。その後リスク懸念後退を受けて0.99台半ば近くまで戻すなど、心腹が激しい。
Klugチーフストラテジスト 山岡和雅