前日のNY市場で、引けにかけて株が急騰するなど、リスク懸念後退の動きが強まった流れを受けて、早朝の東京市場ではクロス円がしっかりの展開。
ユーロ円が102円台後半をつけるなどの動きとなった。
しかし、東京勢が参加してくる時間になると、こうした動きは一変。東京株式市場が寄り付きこそ何とかプラス圏となったものの、その後すぐにマイナスに転じ、軟調な地合になるなど、リスク回避の動きが目立つ中でユーロ円、豪ドル円などに売りが出る形となった。ユーロ円が高値から1円の下落をみせたほか、その他クロス円も全般に下落。
株式市場の売りも、クロス円の売りも、目新しい材料が出たというわけではなく、欧州に対する不透明感が昨日の上昇に対する警戒感につながり、ポジション調整の売りを誘った形。
もっとも、午後に入ってはこうしたクロス円の売りは一服。金曜日の米雇用統計発表を前に、一方向にポジションをつくりにくいこともあって、利益確定の買戻しも入り、やや値を戻してもみあいに。
◆株式市場の慎重姿勢目立つ。
前日のNY市場、ダウが150ポイント超の上昇となり、東京市場でも波及効果が期待されたものの、寄り付きから弱めとなりその後すぐにマイナス圏となるなど、さえない展開。後場に入って前場の安値をあっさり割り込んで震災後の3月15日以来の安値圏に値を落とす展開に。