22日のロンドン市場は、ドル高・円高の動きが強まっている。米FOMCでのオペレーション・ツイストの発表後のドル高・円高の動きが再燃している。アジア株が大幅安になったのに続き、欧州株も大きく値を下げている。ユーロドルは1.34台前半、ユーロ円は102円台前半まで下落。ユーロ円は10年来の安値水準となった。ポンドもつれ安となっている。欧州のPMIが悪化しており、景況感は芳しくない。9月ユーロ圏製造業PMIは50を割り込んでおり、2年来の低水準だった。7月ユーロ圏製造業受注も予想以上の落ち込みを示した。また、9月英CBI工業受注調査は輸出受注の落ち込みが響いてマイナスとなっている。ポンド円は一時117円台前半に下落、戦後最安値水準を記録した。
資源国通貨はこれら欧州通貨よりもさらに下落している。豪ドル円は一時74円台後半、カナダ円は73円台後半へと売り込まれ、FOMC後からの下落幅は3円超に及んでいる。対ドルでも豪ドルは0.98台とパリティ割れ水準、ドルカナダは1.03台と大きくパリティを超えている。原油先物が3ドル超の大幅安になったうえ、安全資産として買われてきた金先物にも売り圧力が掛かっている。現金化が強まった背景には、9月末を控えてのリパトリ需要やブラジルなどBRICS通貨が急落したことが影響しているとの見方もでてきていた。一方、ドル円は76円台後半から前半へと水準を下げたが、その他主要通貨の大幅な動きに比べると小動きにとどまっている。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)