1日の東京市場は、米債務上限引き上げ合意でリスク選好ムードが広がった。週明けのウェリントン市場から期待感でドル円77円台後半へと円安の動きがみられた。日本時間9時40分にはオバマ米大統領が声明で、米債務上限引き上げで米共和・民主両党の指導部が合意、デフォルトを回避した、と発表した。ドル円は一時78.05レベルへと上伸した。クロス円も全面高となり、ユーロ円は112円台乗せ、ポンド円は128円台半ばへと急伸する場面があった。特に買われた通貨は豪ドル、NZドルといったオセアニア通貨だった。豪ドル円86円台乗せ、NZドル円68円台後半へと上昇する動きに、豪ドル/ドルは1.10台半ば、NZドル/ドルは0.88台半ばへと買われている。NZドル/ドルは変動相場制導入来の最高値を記録している。しかし、その後は円安の動きが一服している。ドル円は一時77.40台、ユーロ円111.40台、ポンド円127.30台までの反落となった。ただ、全般には朝方よりも円安水準が維持された。日経平均は1万円台を回復、後場には一時200円超の上昇となるなど、米債務問題一服でリスク許容度が上昇した。豪ドル円は85円台後半、NZドル円は68円台半ばと再び底堅く取引されている。
◆米共和党案に妥協した形
米債務上限引き上げ合意の報道に沸いた東京市場だが、その内容は大きく米共和党案に妥協した形だった。債務上限引き上げ規模は少なくとも2兆1000億ドルとされ、2013年までの米国の資金需要をまかなうのに十分な規模となる。また、財政赤字削減は今後10年で歳出を9170億ドル削減して債務上限をまず9000億ドル引き上げる。その後、特別委員会で年末までにさらに1兆5000億ドルの赤字削減策を検討する、としている。オバマ政権が主張していた増税策は盛り込まれていない。ほぼ共和党案の内容となったことで、市場では格下げなど格付け会社の今後の対応を気にする声も上がっていた。東京午前の円安の動きが午後は落ち着いてきている。今回の合意でとりあえずデフォルトは回避されたわけだが、海外市場での評価はどうか。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)