手厚い“更生”施設、松平定信の「人足寄場」 無宿や罪人の社会復帰を助けた“施設”のさまざまな仕掛け 2018.3.12(月) 有井 太郎 フォロー フォロー中 政治 芸術文化 歴史 学術 シェア90 Tweet この写真の記事へ戻る 斎藤長秋編『江戸名所図会』より佃島其二。石川島人足寄場は、図中の右側中段やや上にある。(写真:国立国会図書館) 國學院大學法学部教授の高塩博氏。昭和23年(1948)生まれ。國學院大學大学院法学研究科修了。同大學日本文化研究所助教授・教授を経て、同大學法学部教授。日本法制史専攻。法学博士。法制史学会理事、法文化学会理事、公益財団法人 矯正協会理事。近年は江戸時代の刑事法制を中心に研究を進めている。主要著書に『江戸時代の法とその周縁―吉宗と重賢と定信と―』(汲古書院、平成16年)、『近世刑罰制度論考―社会復帰をめざす自由刑―』(成文堂、平成25年)、『江戸幕府法の基礎的研究』論考篇・史料篇(汲古書院、平成29年)、など。 松平定信(まつだいら・さだのぶ):1758〜1829年。江戸時代の大名で、徳川吉宗の孫にあたる。白河藩主の養子となり、家督を継いで藩の財政を立て直し、老中となってからは、寛政の改革を行うなど、幕政を担った。 高塩氏所有の、人足寄場での心学道話を収載した「心學教諭錄」(しんがくきょうゆろく)。