燃えられない症候群を乗り越えるにはどうすればいい?(写真:fizkes/shutterstock)
毎日、仕事にプライベートに頑張っているのに、なぜか心から燃えることができないと感じている人は少なくない。燃え尽きるどころか、燃え方すら忘れている人も多いかもしれない。
明治大学教授で言語学者の堀田秀吾氏は、学生と向き合う中で、本当は何かに夢中になりたいのに心に火がつかない状態を「燃えられない症候群」とし、心に火がつかずに燃えられない人と、心を燃やすことのできる人の違いは才能ではなく、行動パターンにあると指摘している。心に火をつけるにはどうすればいいのだろうか。【第1話】
※本書は『燃えられない症候群』(堀田秀吾、サンマーク出版)の一部を抜粋・編集しています。
手っ取り早く変わるなら成功者のコピペ
今は明確な目標がないけれど、「目標が決まっていないと一歩踏み出す勇気が出ない」と思われる方もいるでしょう。そんな方に、おすすめの効果的な手法があります。それは成功している人の“真似”です。
燃え続ける上で大切なポイントに「ルーティン化」があります。やるべきことを習慣化できると燃えやすくなるのです。そんな習慣化について、次のような研究があります。
ペンシルベニア大学のメーアらは、1000人以上を対象に、運動習慣と目標達成に関して調査しました。その結果、調査対象者の周囲にいる「運動習慣のある人」の目標の設定方法と達成方法をそのまま真似すると、習慣化と目標達成の成功率が上がることがわかりました。
ここで重要なのは、パソコンやスマートフォンで文章をコピー&ペーストするように、可能な限り真似しきることです。中途半端に真似するのではなく、その人の目標と達成方法をガッチリ真似する。自分では物理的に不可能なものはしょうがないけれど、それ以外は可能な限り“コピペ”するのです。
メーアらの論文にも「copy-and-paste」ということばが使われています。
場合によっては、真似したい人が日々やっているタスクの中に、自分から見ると目標達成とは無関係に思える要素もあるかもしれません。
でも、すでに目標を達成している人は自分より一段上の場所にいる可能性が高く、同じレベルになれないと、そのタスクの重要性が理解できない可能性もあります。
ですから、真似したい人がいたら、その人のやっていることを徹底的に調べて、可能なものはすべて真似してみましょう。また、環境の違いが真似することを阻止していて、あなたが置かれている環境を変えられるのであれば、それも含めて真似するのも1つの手です。
燃えるために有効な行動として「とりあえずやる」があります。
