中国・武漢で発生した新型コロナウイルスの感染はおさまる気配を見せず、全世界に広がりを見せています。その影響は世界経済にもおよび、2月末から3月にかけて世界の主要株価指数が大きく下落しました。今回のマーケットの急変動は、2008年のリーマン・ショックをも思い起こさせます。株式や投資信託で資産運用をしている方にとって、株価の急落はウイルスの感染拡大と並ぶ不安材料かもしれません。
そこでMonJaでは、著名なエコノミストやファイナンシャルプランナー、当サイトの執筆者などを対象にアンケートを実施。個人投資家のみなさまが新型肺炎にどう向き合えばいいか、アドバイスをいただきました。
回答者③ 恩田 雅之さん
1959年東京生まれ。専修大経営学部卒業後、16年間パソコン業界の営業の職業に携わる。その間に資産運用に興味を持ちAFPを取得。2004年3月にCFP®資格を取得後、同年6月、札幌にて「オンダFP事務所」を開業。資産運用に関するセミナー、ブログやコラムの執筆や監修などを中心に活動中。
連載記事「知っておきたい資産運用のキホン」はこちら
積立投資でドルコスト平均法の効果を享受する
① 「新型コロナ」に端を発する今回の調整局面で、個人投資家からはどのような相談が増えていますか?
「現在保有している投資信託などを売却すべきか、継続保有すべきか」
「今後の経済や株式市場への影響は?」
② 大きな調整局面で、個人投資家がやってしまいがちなミスややってはいけない行動には何がありますか?
近視眼的になり、パニック売りをすることです。
③ 個人投資家は現状にどう向き合い、どのような行動をとるべきでしょうか?
積立投資を行っている方は、辞めず継続してドルコスト平均法の効果を享受しましょう。
ここが底値と判断して多額の資金を投入することはやめましょう。
投資資金の一括投入は禁物
④ こんなタイミングだからこそ、注目したい金融商品や投資手法はありますか?
多くの投資家が悲観的な時は、投資を始めるチャンスです。世界株や先進国株を、ETFなどを活用して積立投資するのが有効かと考えます。
⑤ ご自身の資産運用やお金の使い方で見直した点はございますか?
資産運用については特に見直した点はありません。先進国の株式と世界のリートに投資するファンドを継続保有しています。
お金の使い方に関しては、5月中旬の国内旅行の予約を入れるかどうかの検討をしています。
⑥ 投資を継続しようかどうか迷っている個人投資家にメッセージをお願いします。
長期的にみて世界の株価は、上昇下落を繰り返しながら右肩上がりで推移しています。余裕資金で運用されているのであれば投資の継続をお勧めします。
平均購入単価を下げるチャンスと考えて行動してもいいかもしれません。ただし、投資資金の一括投入は禁物です。