来る2月27日、東京・虎ノ門ヒルズフォーラムにて「freee Growth.Vision 2020 ~経営革新と成長はここから始まる。~」が開催される。「スモールビジネスを、世界の主役に。」の理念で自ら急成長を体現し、グローバルIPOも達成したfreeeが、激動するビジネスシーンを好機と捉える中堅・中小企業や、変革の担い手となっている経営者・経営幹部の人々に向けて開催するイベントだ。

 一橋ビジネススクール教授の楠木建氏、シニフィアン共同代表の朝倉祐介氏、ラクスルCEOの松本恭攝氏に加え、主催者のfreeeからはCEOの佐々木大輔氏、CFOの東後澄人氏が登壇する予定。今回はイベント開催を直前に控え、ゲストに朝倉祐介氏を迎え、佐々木CEOと語り合ってもらった。テーマは「Growth」。劇的変化の時代における中堅・中小企業の成長についてだ。

創業時は日々の資金繰りに追われるものだが、それだけでは船は沈んでしまう

 起業家志向の有無にかかわらず、多くのビジネスパーソンが注目する佐々木大輔氏と朝倉祐介氏。若くして成功を獲得した同世代経営者による対談となったわけだが、実は旧知の間柄。2人の出会いは8年前にまで遡る。

佐々木:トークセッションとかではちょくちょくお会いしてきましたが、2人でこうして話すのは久しぶりですよね。覚えていますか? 朝倉さんは最初、私にとっては審査員だったんです。

freee株式会社 CEO 佐々木大輔
Googleで、日本およびアジア・パシフィック地域での中小企業向けのマーケティングチームを統括。その後、2012年7月freee株式会社を設立。Google以前は博報堂、投資ファンドのCLSAキャピタルパートナーズにて投資アナリストを経て、レコメンドエンジンのスタートアップであるALBERTにてCFOと新規レコメンドエンジンの開発を兼任。一橋大学商学部卒。専攻はデータサイエンス。日経ビジネス 2013年日本のイノベーター30人 / 2014年日本の主役100人/2015 Forbes JAPAN 日本の起業家BEST10に選出、2019年殿堂入り。

朝倉:え? もしかしてTechCrunchのピッチの時? そうでしたか(笑)、今となっては懐かしいですね。確かあの場で私は「オンライン上で経理の自動仕訳? そんなこと本当にできるの?」と言っていましたよね。

 すると佐々木さんが「いいえ、できます」と断言していて驚かされたんです。 自分自身でもスタートアップを経営した経験から経理業務がいかに煩雑かを痛感していただけに、強く印象に残っています。

シニフィアン株式会社 共同代表 朝倉祐介氏
兵庫県西宮市出身。競馬騎手養成学校、競走馬の育成業務を経て東京大学法学部を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー入社を経て、大学在学中に設立したネイキッドテクノロジー代表に就任。ミクシィ社への売却に伴い同社に入社後、代表取締役社長兼CEOに就任。業績の回復を機に退任後、スタンフォード大学客員研究員等を経て、シニフィアンを創業。同社では、Post-IPO/Pre-IPO双方のスタートアップを対象とする経営支援事業、並びにIPO後の継続成長を目指すスタートアップを対象とした産業金融事業を通じて、スタートアップに対するリスクマネー・経営知見の提供に従事。主な著書に『論語と算盤と私』『ファイナンス思考』。政策研究大学院大学客員研究員。株式会社セプテーニ・ホールディングス社外取締役。Tokyo Founders Fundパートナー。